【事例】対比で動かす
写真とか動画の加工が普通になって、前よりもbefore/afterとか対比みたいなものに人が敏感になってるから、対比で動かす事例って流行ってるのかな?と思った事例2つと、おまけ
1)泥水アイスキャンディー
【概要】台湾の学生が台湾の水の汚さを
訴えるために、汚れた水を使ってアイスキャンディーを
つくった
【課題】水が汚い、という事実を伝えるために「汚れた川」
「汚れまみれの動物」を見せられても、見慣れている
【インサイト】
自分のかわいいと思うものや、思い出の詰まったものを
汚されると人は反応する
【いいなポイント】
・見た目のかわいさと裏腹な殺傷能力
「アイスキャンディー」という見た目が綺麗で可愛い
良い思い出の詰まったもの
⇔原材料は殺傷能力が高い汚れた水、地球環境の負の側面
という対比
・(プライオリティは高くないが)学生がつくった、という
プロモーション感のなさ(本気で水が汚いと訴えている感)
【博報堂の型でいうと】
対比で人はうごく、食べ物にすると人は動く
http://tabi-labo.com/282054/taiwan-sewage
2)spf350
【概要】地球温暖化の深刻さを訴えるために、spf350の日焼け止めを発売
【課題】地球温暖化が日常と遠いため、深刻さが理解できない
(気温があがる、など実感ができない)
【インサイト】製品を買う際に高ければ高いほうがいい、などの
基準を設けている
(たとえば値段や大きさ、小ささ、軽さ、重さ、など
※具体:アルコール度数/原産地/スーツケースの重さなど)
【博報堂】
対比されると人はうごく
【いいなポイント】
・自分の想定よりも格段に数字が違うと、人は反応をする
(spf100だと微妙、350、という明らかな高さ)
http://www.mif-design.com/blog/2017/06/08-070948.php
3)目に見えたものしか注文できない
【概要】メニューの文字がどんどん小さくなるバーガースタンドを設置
目が悪い人は、具が少ないハンバーガーしか注文できない
【課題】視界が悪くてもさほど不利益を被らない、という人々の認識
【インサイト】食べたい食べ物を食べられないと、人はいらいらする
【博報堂】
・見えそうで見えない、頼みたいのに頼めない、というフラストレーション
→行動チャンスをついている
・食べ物にすると人は動く
【いいなポイント】
「フラストレーション」という心理をついたところ
(確かに視力が足りなくて見えそうで見えないときはストレスがたまる)
http://tabi-labo.com/281975/vision-food-truck
人やモノの提供価値に合うニーズを新たな切り口で
●「Furmacy」薬局で薬でなくて犬を処方
【目的】犬の里親を増やす(毎年10万匹の里親を探す犬がいる)
【課題】里親になる必要性を感じてもらえない
【インサイト(行動原理)】薬を飲んででも、健康になりたい
【アイディア】動物の里親になることは、自分の健康にもいい!と訴える
【概要】
犬の養子提供のNPOプロモーション。動物の里親になることは、
健康にとっていいこと、というメッセージで、薬局で犬をプレゼントする。
【いいなポイント】
・犬の里親を募集する「薬局」という新しいタッチポイント
・里親になることは健康にいい、という新たな視点
大体、犬は可愛い・仲間だ、というメッセージになりがちなのを
インサイトに基づいたメッセージにした
http://adgang.jp/2017/05/143454.html
●漁師によるモーニングコール
【目的】後継者不足の漁師
【課題】漁師を身近に感じて貰える接点がない
【インサイト(行動原理)】朝早く起きるのが苦手
【アイディア】モーニングコールで会話の機会を作る
【概要】岩手県の漁師は後継者不足。そこでまずは漁師と
接点をもってもらうために、漁師がモーニングコールを
してくれるサービス。
【いいなポイント】
・提供価値にあったインサイトを切り口にしている
・漁師と会話できる、というだけではなく、
「モーニングコール」なところ(ただ電話できるだけじゃ
つまらなくて、モーニングコール、だと普段なかなかやらないから特別感がある)
http://colocal.jp/news/97039.html
ろたーす みーでぃあ&エフェクティブ
気になったものを3点ほど。
【Skip Friday 13】
宝くじを買うのに、最悪な13日の金曜日を飛ばして、未来から宝くじを買う、というCP
●いいなポイント
・13日の金曜日を飛ばす(その日をすごさない)という新しい発想(=日にちは飛ばせない、避けられないもの)
→自分で変えられないものを、「Skip」する
➡︎これ使えそう。既にあるものを無くしたり、定義を変えたりする
・13日の金曜日、という「不幸の1日」を飛ばすこと(これが26日火曜日ではアイディアは強くない)
・違う日(未来)からチケットを買う、という「普通の人間」では出来ないことをした気分になる
https://www.youtube.com/watch?v=GW2t5FS4hoA
【Housewife annual salary simulator】
質問に幾つかに答えると、主婦としての年収がわかる
●いいなポイント
・主婦の年収=ネットでも議論になる
➡︎明確な答えがないもの・主婦という苦労している存在の主張は、議論を巻き起こしやすい
→苦労している人や不当な扱いにあっている人に、実は普通の人と同じ権利があることをわからせると議論が起きる
以下エフェクティブ
【Pocket with love-don’t donate,adopt a pocket】
中国人女性が、本来得意としている縫い物でなく、トイレ掃除などの雑用を低賃金で雇われている実態。
募金して彼女たちの生活?活動?をサポートする
●いいなポイント
・募金しないで、ポケットを使って、というメッセージ
(大体寄付系は「Donate」で来るところを、「Don’t donate」ってなると「お?」ってなる)
➡︎あえて逆を持ってくる
(同じメディア部門のsampling booth from もアプローチは似てる)
・ポッケを買ってあげる、という新しさ(洋服の一部だけを買う、という不思議な体験)
↑作っているもの、にも関係し、その保護にも役立つ
https://www.youtube.com/watch?v=0gwJhAPLcPI
ろたーす integrated
Tiffany「Hand Meets Hand」
店舗での体験型イベント
手を合わせて、絵本をプロジェクションマッピング
質問に答えることでオリジナルの絵本になり、専用サイトにアップされる
(インサイト付いてたのでシェアします)
☆インサイト:カップルはいつもお互いに触れていたい(触れる口実がほしい)
●いいなポイント
・「2人」で手を合わせて行う、1人じゃ出来ない感
・自分の手にプロジェクションされる、温かみ
https://www.youtube.com/watch?v=YpUgWPZiA8g
フィリピン「Staynegathive」★カンヌ受けしそう
ワールドHIVデーに際して、ニュースを打ち間違いでジャック。HIVという言葉に置き換えて、色を変える。自分の指定したサイトをHIVfyすることも出来る。
☆インサイト:違和感はシェアしたくなる/既存のものを自分の手で変える好奇心
- いいなポイント
・HIVに対して低いawareness(何回もいわれている話ではあるが、無意識のうちに情報を排除している)→意識させてやろう、可視化!という点
・人は打ち間違いに厳しい(すぐに気づく)
→色々なところに潜んでいることも示唆できる
・HIVfyで自分も「創造」する側になれる
→あのサイトをHIVfyしたらどうなるかな?という探究心・好奇心
https://www.youtube.com/watch?v=YKCKvV-ouG8
Visually Impaired Reality
VRで、目の障害が有る人を体験
●いいなポイント
・今までに無いVRの使い方
・VR=プラスの方向で見たことの無い世界を体験するものというイメージ(能力の欠落、を見せる道具ではなかった。進歩を見せるテクノロジーで能力の欠落、を見せるのは面白い)
※施策がプロダクトに落ちているので、あまりマネはしないほうがいい
全人類に共通する感情
幸福感
驚き
恐れ
悲しみ
怒り
嫌悪
ヒューマンユニバーサルズというそう。
そして人はポジディブなものよりもネガティヴなのに反応すると。
自分の記憶を辿って見ても、
嬉しいなどのプラスの感情って、意外と覚えてないもんだなー
この中で、広告が使える感情は幸福感(含:3B)と驚きなのだと。
溜まってた事例たち
溜まってて全く類型化出来てないですが、、、
次からはちゃんと類型化類型化類型化、、、
◎行動チャンス(◎◎したいけど、出来ない)を解決する
●運動するとお金が返ってくる貯金
https://www.100shiki.com/archives/2017/04/take_fit_bet.html
【課題】肥満の解決
【目標】運動しなきゃ、と継続的に思わせる
【アイディア】必ず必要なものを手に入れるために運動させる仕組み
【具体策】毎日の生活で必ず必要なもの=お金。預けたお金を返して貰うために
毎日一定の運動量が貸される
【ポイント】
・お金が返ってこないのは嫌&必要だから運動しなければならない状態を作る
・目に見える目標(お金)
・Tokenとして自分のお金を認識
◎自分の視野の狭さを実感させる
●Made by refugeesステッカー
http://tabi-labo.com/280876/mayberefugee
【課題】Refugeesへの差別が横行。同じ「人間」として扱われない
【目標】refugeesがいるからこそ自分の日常が成り立っていると思わせる
【アイディア】日常のものがRefugeesによって作られていると広める
【具体策】「Made by Refugees」ステッカーにしていろんなものに張る。「え!これもRefugeesが作ってたの!」と思わせる
【ポイント】ステッカーにする実現性。
ケチャップとか世の中にはRefugeesによって作られたものが多い意外性
◎似た体験をさせて議論を巻き起こす
●男性の裸の椅子がある電車
http://m.huffpost.com/us/entry/us_58e06a01e4b0c777f788027e?
【課題】電車内での女性に対するsexual abuse
【目的】その実態・気持ち悪さを広めて件数減らしたい(無関心層を無くす・そういう人を減らす)
【アイディア】男性にも同じ気持ち悪さを味わって貰う
【具体策】男性の裸の椅子を作る
【ポイント】見た目がキモい・座ってもキモい:パブリックスペースでは普段見られない生々しさ
⇔女性が被害にあっている気持ちをストレートに伝えられる
◎自分に挑むことでエンゲージメント獲得
●長く息を吐き続けられれば広告が見られる
http://www.mif-design.com/blog/2017/03/31-080419.php
【目的】肺がんの検診を促進させる
【課題】みんな自分は大丈夫だろうと思ってわざわざチェックにいかない
【アイディア】息をふきかけたくなる広告を作る
【具体策】息を吹きかけると文字が表示されるバス広告。文章の内容がつまらなくても、何が出てくるか気になる、かつ自分がどこまでいけるのか試したいので、人は息を吹きかける
【ポイント】自分の力量を知りたい!と思わせる
●抗えないものには、あえて従う、の法則●
●抗えないものには、あえて従う、の法則●
→あえて従うことで従来の逆を見せ、注意を引くことが出来る
→従来の逆を見せることで、そこまでやるか?それはおかしいだろ!と思わせ、【抗えないもの】への違和感を抱かせる(本当にこれって抗えないのか?このまんまいくとこんな状況になるのおかしくない?と思わせる)
●はくほどーでいうと●
対比で人は動く
●ポイント●
その課題の現状をあえて変えられない前提にし、どうしたら課題を解決できるか、考える
1)歩きスマホ対策
どっかの国の歩きスマホ対策。みんなスマホ見ながら下向いて、信号見ないから、道路に信号を埋め込む
→信号は上にあるという常識の逆
→下にまで埋めこまなきゃいけないくらい、みんな信号見てないんだよと伝える手段になる
●いいなポイント●
信号は上にある、というわかりやすい常識を用いている
http://wired.jp/2017/03/28/dutch-town-traffic-lights/
2)交通事故対策
交通事故に強い人間を作っちゃう
→事故にあっても普通の人間でも生き残れるのでは?と思ってしまう
(アクション映画で見るスタントとか見てると人間って強いと思うけど、人間って実は超脆いよな、と転ぶ度に思います)
→交通事故を生き延びる変形した人を作っちゃおう!
→こんなに変形してないと、生き延びられないんだ!と思わせる
●いいなポイント●
とにかくエクストリームに振り切って考えている。ちょっと強いヒーローじゃなく、本当に医学的に生き延びられる人、を検証
→振り切ることって大事ですね。。。
→振り切ることで、誰でも【こんな風になれないと、交通事故って生き延びられないんだ】という感情をいだかせる
→見た人にメッセージが伝わってる、誰が見ても同じ想いを抱く
(全然関係ないけどそれでいうとメディア部門のやつはメッセージが無かったなぁと反省。。。伝えたいメッセージがあってこそのアイディアですよね)
https://www.google.co.jp/amp/gigazine.net/amp/20160722-graham