「なつかしい気持ち」は人を動かす

今月は心理学を学ぶ月間にしたく、昨日は大学生にまじり母校の図書館で「懐かしい」という感情に関する本を読んでいたよ。知ったことをアウトプットすべく、自己満、論文風に書いてみたよ。ああソロ充最高だよ~

 

<要約>※下手だから練習中ごめんなさい

・「なつかしい」という感情は事象から引き起こされる。条件としては2つ、過去の頻繁な接触事象と、その事象との接触がない空白期間があることだ。

・事象は記憶を蘇らせるものであり、記憶には自己内容的な「エピソード記憶」、知識に基づく「意識記憶」、潜在的な「無意識記憶」と3要素ある。

・事象は特定の「風景」や「出来事(エクスペリエンス)」と相性が良い。

 

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「懐かしいな」と思う感情は不思議だ。

つい最近を振り返ってみても、なつかしい感情は日常の出来事をきっかけに突然やってくる。

 

BRUTUSの漫才特集を読んでいて、前職の同期と吉本新喜劇を見に行って隠れ喘息に苦しみながらも死ぬほど笑った時のことを思い出し、久しぶりに吉本新喜劇をみに行きたくなった。

・講義中に聞いたプロジェクト事例でたまたまFlumpoolの「花になれ」の曲が流れ、高校2年生の時の淡い恋の思い出を思い出した。家に帰って、音楽を聴いてしまった。

 

→記憶から引き起こされる「なつかしい」と思う感情は人間特有であり、人の行動を引き起こすドライバーになるのではないか?と思い興味を持ちましたです。そこで論文のようにさくっとブログってみたです。

 

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<本記事の構成>

○「なつかしさ」とは何か

○「なつかしさ」が生まれるメカニズム

○「なつかしさ」と「記憶」の関係

○「なつかしさ」を引き起こす条件

○「なつかしさ」を利用した商品・広告事例

○ おまけ(昔をなつかしむ傾向の個人差)

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○「なつかしさ」とは何か

そもそも「なつかしさ」とは何なのか。辞書で調べてみた。

 

1 心がひかれて離れがたい。

㋐魅力的である。すぐそばに身を置きたい。

㋑好感がもてて近付きになりたい。親しくしたい。

2 かつて慣れ親しんだ人や事物を思い出して、昔にもどったようで楽しい。

 

以上が辞書の主な定義。想定内。

 

○「なつかしさ」が生まれるメカニズム

どうしたら「懐かしい」と思う感情が生まれるのか。本によると、

 

①事象→②過去の事柄(記憶)を思い出す→③感情が生まれる(懐かしい気持ち)

 

という流れだそうです。上記の自分の経験をふまえてみても、たしかにあてはまってるふむふむ。

 

①は昔の友人に久々会うとか、人との過去のつながりがあればあるほど、強い感情喚起になるそうです。もちろん商品、映画、街並みに触れることも含める。

③は、なつかしさ≠喜怒哀楽だそうで、どちらかというと「甘い」「楽しい」(「ほろ苦い」)というポジティブな感情が多いのだそう。

※③の後に④行動する があるとおもったよ(..)

 

○「なつかしさ」と「記憶」の関係

 

事象を経て思い出す、過去の事柄(記憶)。

この記憶は、大きく分けて3種類に要素を分解できるそう。

 

①自己内容的な「エピソード記憶

②知識に基づく「意識記憶」

潜在的な「無意識記憶」

 

①は、自分がいつどこで何をしたかという経験に基づくもの。再体験の意識感覚になるもの。

②は、以前見た・知ったものに基づくもの。例えば、歴史の授業で学んだ知識から古き良きものへの憧れが生まれることなどがこれにあてはまる。「文化的なつかしさ」といえるそう。

③は、知覚表象システムに基づいた無意識からなる記憶。何かを経験した当時は何も思っていなかったことでも、頭の片隅には無意識に残っていて、それが事後喚起されるものとのこと。潜在的インサイトと相性がいいのかな?

 

→プランニング的には①③が特に相性よさそうだねー

 

○「なつかしさ」を引き起こす条件

 

「なつかしさ」を引き起こす条件は2つある。1つめは、過去の頻繁な接触事象であること。2つめはその事象との接触がない空白期間があること。

 

1つめの接触事象に関してはさらに、

・風景(小学校中学校、通学路、故郷、地元、夕暮れの場所 など)

・出来事(「昔」の「友人」に「久しぶり」の再会、子供の遊び、公園への訪れなど)

と相性がいいのだそうです。

 

○「なつかしさ」を利用した商品・広告事例

 

・GATORADE「 REPLAY」(昔カンヌで受賞)

https://www.youtube.com/watch?v=7c4Il-2NrqA

100年以上の歴史を持つアメフトライバル、イーストン高校とフィリップスバーグ高校の対抗戦。1993年に7-7の同点で終わった試合を、同じメンバーで15年振りに再戦させるというもの。選手の再トレーニングから試合までをゲーターレードがフルサポートしたもの。

 

・「母校にinゼリー」 あの日の自分に差し入れを。

https://www.advertimes.com/20160905/article233485/

※本によると高校の記憶より小中学の記憶のがなつかしさを引き起こすらしいけど

 

・映画「Always3丁目の夕日」(昭和の夕暮れを彷彿、ヒューマンものまさにだね)

 

・カンヌ受賞企画「V/LINE「GUILT TRIPS」」

鉄道会社がおこなった故郷に戻ろうキャンペーン

(これはなつかしさより、罪悪感を利用した施策だね、省略)

 

・John Lewis Partnership「Monty's Christmas」

http://www.sankei.com/premium/news/141127/prm1411270002-n1.html

※ペンギンと少年のストーリー。トイストーリー3とか、TEDのことも思い出す

→誰もがぬいぐるみと一緒に過ごす経験があったことをいかす

 

・ハニーメイド「THIS IS WHOLESOME」(DROGA 5/米国)

https://www.advertimes.com/20140701/article162801/4/

→なつかしさ、を生かしたリブランディング

 

ここ、あっさいけど、ほれば結構でてきそう。(なんかふっと浮かんだのありますか?)

 

受験で落ちた「悔しさ」を生かすとか。なつかしさの感情はいろいろ応用できそうだと思った。

ですます調、である調混ざってるし(企画書で上司によくご指摘うけるやつ)あんまりまとまりないですが、以上「なつかしさ」は人を動かす、でした。

 

 

 

○おまけ(昔をなつかしむ傾向の個人差)

男性のが、女性と比べて「古き良き時代に憧れる」傾向があったり、昔のことを懐かしいと思う傾向が強いとのこと。

→これって、40代男性特有の社会問題「ミッドライフ・クライシス」と関係があるのかな?

(今度「男性はなぜミッドライフ・クライシスを引き起こすのか調べたい」笑)

 

(メモ)----なつかしさには気分をうまく調節したり、人との絆を深めたりする役割があるのです。

 

<参考文献>「なつかしさの心理学」