【事例】対比だから目立つ
ある朝の通勤電車、「駅から5分のカナダの家」というコピーの広告に目が止まった。
なんでだろ?と考えたところ、やはり「駅から5分」なのに「カナダの家」がとても引っかかった。
(よくよく見ると、「夏は涼しく冬は暖かいカナダの家の作り方を踏襲した家づくり〜」みたいなことの書いてある住宅広告でした)
「駅から5分」と「カナダ」という明らかに反対側にあるものがあると、やはり目が止まる。
自分の知っているものが全て!と思いがちだけど、そこから少しずれたものが来ると、やはり目にとまるキャンペーンになりますね。という事例!
1)認知症を防ぐための本
・目的:アルツハイマー患者のためになりたい!
・課題:世の中のアルツハイマーを知らせるキャンペーンは大体その症状を「描写」しているだけ。
・アイディア:アルツハイマーの理解も促せて、且つ患者のためにもなる
・概要:アルツハイマーへの理解を促すだけでなく、認知症の進行をも防ぐ本。
アルツハイマーの人に本を読み続けてもらうためには、彼らのためにフィットした本をつくる。本は長ったらしくて、登場人物の説明が長くて、難しいイメージ。それを全てそぎ落とし、アルツハイマーの人向けに工夫を施した本を製作(写真を沢山使ったり、全ページにサマリーが付いてたり、章で色分けされていたり)
・ いいと思ったところ:自分が知っている本と、アルツハイマーの人が読める本、の対比で、その症状を理解できる。
http://winners.epica-awards.com/2016/winner/49-04831-OTHR/ddb-brussels/simplified-stories
2)バクテリアを育てた広告
・目的:石鹸メーカーとして、菌の繁殖を防ぎたい
・課題:身近なものには菌だらけなのに、手を洗わない人が多い
・ アイディア:菌を見える化して、モノと並べる
・ 概要:携帯やゲームから取れた菌を栽培し、実際にとった対象のモノ(携帯など)と一緒に真空パック的な形にして広告にする。菌は日に日に広告の中でも繁殖を広げ、携帯のまわりにうじゃうじゃーーーーと広まる
・ いいと思ったところ:普段見ているものにまさかそんな菌がいるとは思はないのに、並べられるとゾッとする。菌だけを見せられても何も思わないけど、自分の使ってるものと並べられると、汚いから洗おう、、、って思うきっかけになる。
http://creativity-online.com/work/lifebuoy-bacteriads/50131
対比のポイントは
・普段こうでしょ、って当たり前になっているものを、逆転させる
・ 目に見えてないものを、可視化させるだけでも対比になる
ちなみに、、、epica awardsというのが11月にあり、その結果が発表されていたので、ご参考までに〜