【事例】「記憶」は人を動かす

久しぶりの投稿(-_-)

なぜなら時間を意識的に作るのが思ったより難しい(という言い訳)&

最近面白い!と思う事例と巡り会わなかったからです。。

今回は様々な切り口の事例をみている中で「記憶」でくくれるなと思ったのでタイトルも合わせてみました。3つ事例あげてます。

(面白い!と思うのは、やっぱり「はっ」とする瞬間があったときだな~と実感)

 

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事例① アルツハイマー病支援団体の疑似体験施策(2013年、カナダ)

目的:市民への啓発と寄付金の収集

取組:患者特有の辛い“症状”をWeb上で疑似体験してもらうという企画。

ほんの少し前に見た(体験した)情報が突然消えてしまうという、アルツハイマー病患者の初期症状をWebサイトをスクロールするだけで、疑似体験できてしまうという企画。

 

ハッとするポイント:

「当然あるはずのものがそこにない」

 

インサイト:病気発症の初期段階においては、特に「短期記憶(“さっき食べたものが忘れる”などの少し前に体験した記憶)」が思い出せなくなる、という症状がある。このファクトをいかして、(ファクトに基づくインサイト

 

備考:体験を生かした施策。だいぶ鉄板なきがして面白い!とは思わなかったけど、2013年当時は斬新な施策だったのだろうなあ。はたしてこれがどう行動に結びついていったのかは疑問。

 

事例② Tweenage Dream(2012年、アメリカにタイに、世界中)

目的:トレンド情報から取り寄せたため情報なしですが、来客数増加、新規顧客獲得のはず

取組:事象として。世界中で、スパで施術をうけるTweenageの女の子たちが増えている

  • Kids aged 2-10 can book in for manicures and pedicures at the Ritz-Carlton in Florida.
  • The Four Seasons spa in Chiang Mai, Thailand offers massages, facials, body wraps and hair treatments for children.

 

ハッとするポイント:ターゲットをずらしていること(例:子供大統領、ぐっじょば、きっざにあ)

(仮説)インサイト:「親は、子供に自分のかつての「憧れ」をおしつける」

(or「理想」かな?理想の中に憧れがあると思うけど。過去のありたき、正確にはありたかった自分になってほしい)

備考:スパのお金を払うのは親。とすると、親は自分の子供をよい子に(ここでは美しく、かな)育てたいという欲望もあると思うけど、一方で自分が小さな頃、自身ではかなえられなかった欲望を満たす対象としての娘、という見方もできるのかなと感じました。

というのも、ママの先輩が「わたしは子供の時のことふりかえると理系科目が大の苦手だったから、子供は理系女に育てたい」と発言していたりするからです。(他にも高級バッグをもたせてあげる親の話などきいて)

 

それにしても、幼いころからスパなんていったら将来が大変だ(笑)

ホテル側にとっては原体験も作らせて習慣化が見込めるからうれしいことだけど!

行動デザインフレームは「口実があると、人は動く」とかだね!

 

事例③ Smell a Memory(2013年、シンガポール

これはトレンドとして、広告会社とコラボしてこんな商品が開発されました、という情報から。

 

取組:The Smell a Memoryが認知症アルツハイマーを患う人の「記憶を香りで呼び起こす」 フレグランスキットを販売

香りの名前は、Bedtime Stories, School Days and Mom’s Cooking などと、ユニーク。

 

ハッとするポイント:香りが脳にきくという事実そのもの

(仮説)インサイト:(事実に基づく)「香りは思い出の時間をよみがえらせる」

その背景には、家族など疾患者の周りの人の「本来の相手に戻ってほしい」「少しでも症状がよくなってほしい」という人間本来の回復・健康にまつわる欲求もあると思うし、一方で「変わってしまった疾患者との関係を受け入れたくない」というような現実逃避の欲求もあるのかなと感じました。

 

記憶とは、過去に何かを「経験」したからこそあるものなのだなあと。

すれ違った人の香水の香りでかつての恋人のことを思い出す、とか、古臭いお店に入ったときの香りでおばあちゃんちのことを思い出す、とかあるよねえ。

実際に、香りは脳を刺激し認知症に効果があるのだそうです。(嗅覚を刺激して記憶と密接にかかわる海馬を刺激する)

 

香り×脳に興味しんしんな今日この頃~