【企画】私のことを「感じて」ほしい

良い企画書を研究しての気づきメモ。

 
「良い」の定義は様々ですが、今回見たもので発見した良い「企画書」と良い「企画」の法則を記します。
 
■良い「企画書」には、背骨となる言葉がある。
 
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<事例>
トヨタ ノア(JOB:ノアのフルモデルチェンジコミュニケーション)
 
Yahoo! 防災広告(JOB:防災が起こったらYJを見てもらえるマインド形成)
 
X(社外秘企画書)
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これらの企画書を分析している中で
①「休もう。」
②「想像する防災」
X 「Social」
 
と必ず言葉がたてられていた。
 
言葉を立てるメリットはこれらかなと。
・企画の方向性が決まる(チーム内でぶれない)
・提案相手の頭に残りやすい
・提案相手に伝わりやすい(simple&bold)
 
ではどのタイミングで言葉が立てられてるのか?ケースバイケースだけど、「感じる」ことにポイントがありそう。(決してはじめではない) ※ここから、よい「企画」の話になっている
 
②の防災広告にフォーカス。これは、アウトプットづくりのために銀座のソニービルに行って「感じた」ときだと推測。(ブレーンP42より)
 
この企画にあたっての橋田さんの頭の中は、長文ですが~
・災害起こったらYJみたくなるマインド形成ね~→そのYJの強いファクトってPUSH通知だよな→あれでもこれCM、オンライン出稿でそれを伝えてるじゃん→じゃあなんだろ→災害かー→防災…世の中的に、依然と比べて防災意識が薄まってるし、3.11の時の記憶が風化してないかな→なんでかな→もう7年たってる→それに実体験がないからだ!→体感がないから、記憶に残ってない、風化してしまってるんだ→じゃあ3.11当時と近い体験を日常の中でしてもらえないかな!(メディアのことを考えても3.11は何かしらの関連ニュース毎年やってるしやらないといけないけどだんだんネタ切れしているのが現状だ)(昨年熊本大地震あったから3.11のニュース報道が減る可能性あるぞ)(そんな中YJとして3月にこの取り組みをすることは、社会的にも意味があるぞ。不利な環境を覆す施策として機能するかもしれない。)
→どのシーンを使おうか…日常の中…→木村さん!→銀座のソニービル!(ジーンズの施策話題になってたよな)→行ってみよう→(実際に見て)!→想像する防災だ。

…企画書やインタビューを読む限り、こんな方向性だったとこれまた推測。

糸井重里SANのコラムを読んだとき「人は『感じて』→思って→考えて→行動する」生き物なんだ、という一文がとても印象に残っていて、
まさに橋田さんが実践されてるな~と思った。感じさせないと生活者のマインドは変わらないし、行動もしないと。
思えば、よくそのクライアントの担当になったら商品やサービスを買え!と言われるけどその意味が分かった気がする。

※コラムみっけ!!! 

伝える仕事。- ほぼ日刊イトイ新聞

②の企画書を見ていて、世の中を俯瞰する力はもちろんのこと、
言葉を整理する力もすごいし、一番の強みであるプッシュ通知のファクトを使わなかったこともすごいと感じました。。(施策の機能を明確に整理された)

 

世の中を俯瞰する力、に関連して。

 
■良い「企画」には、世の中の見立てに新しさやすばらしさがある
 
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<事例>
ゴディバ 「日本は、義理チョコをやめよう」
(JOB:バレンタインデーにゴディバを選んでもらうコミュニケーション? ※推測)
 
POLA 「この国は、女性にとって発展途上国だ」NA:「この国には、幻の女性が住んでいる。世間が、そして私自身がつくった幻想…」
(JOB:人材採用コミュニケーション)
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③④を手掛けた「もり」の原田さんは企画するとき、
こういうテーマを世の中の人がどう見るかの視点があって、そこに商品があると人はどう感じるか。これをベースに組み立てる。
のだそうです。
 
③は「チョコ」じゃなくて今の世の中のバレンタイン情勢をふまえることに出発点
④は「採用」「働く」「コスメ」じゃなくて今の世の中の女性の生き方/生きづらさをふまえることに出発点
が置かれている。
 
 
この俯瞰する力というか、世の中を傍観する力、まさにPR発想。
 
大事な要素をまとめると…
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■良い「企画書」には、背骨となる言葉がある。
それを見つける出発点は世の中の空気を「感じる」こと。
背骨となる言葉を見つけたら、前後の文脈を整えて、提案(唐突感はないか?結論を出すのはこのタイミングでいいのか?など)
 
■良い「企画」には、世の中の見立てに新しさやすばらしさがある
いきなり商品やサービスのことから考えない。まず、その周辺にある世の中の事象を生活者はどう見ているのか、を考える。(=PR発想)
(拡げ方が前言ってた、家族→家紋の発想方法に似てるね)
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以上です。
優秀プランナーの企画書、企画だけでなく言葉の整理も本当に秀逸。
それができるようになるためにも具体事象~抽象事象のいききや事象の関係性把握・整理をブログでアウトプットしながら訓練しようと、このブログを書きながら反省しました
 
ブログさぼり反省